SCAAがFlavor Wheelを21年ぶりに刷新
21年ぶりにSCAAがFlavor Wheelを新しくしたみたいです。
Read moreコーヒーとワイン - ワイン展いってきた
上野駅の近くの国立科学博物館で、ワイン展というものがあったのでこれは行くしかない、ということになりました。
内容は思っていたよりかなり気合いが入っていて、人が多かったのもありますがじっくり一周するのに2時間弱かかりました。
僕がコーヒーだけじゃなくてワインも好きになったのは、Californiaのnapa valleyのワイナリーを訪ねたのがきっかけでした。
napaでの内容はワイナリーツアーみたいな感じで、3つくらい農園を訪ねました。まだ3月だったこともあり収穫期はかなり先でしたが、実際の農作物をみると心がほっこりします。僕のきっかけは、その飲み物、食べ物のルーツを農作物として実感することにあるのかなと感じます。(3つくらい訪ねたうち、美味しすぎて一つ目で泥酔していたので2つめ以降はあまり覚えていない)
ワインとコーヒーには意外とたくさんの共通点があって、それを比較しながらみていくのがめちゃくちゃ面白かったです。
目次
メモ
アロマ/フレーバー
ワインにももちろん、アロマやフレーバーといった概念があります。
そこに展示されていた、ワインのアロマキットみたいなものがとても印象に残りました。こんなの。
この参照先のものだと、88種類ありますね。
調べたところ、コーヒーにもアロマキットってものを作ってるところがあり、僕がみたところでは24種類でした。
コーヒーも、ワインと同じくらいアロマの幅はあると思うのですが、この例だと1/4くらいの種類です。
現に、僕もPCの壁紙に設定して毎日ニヤニヤしているCounter Culture Coffeeのflavor wheelはもっとたくさん種類があります。
接ぎ木と害虫
ワインで悪名高い害虫として、フィロキセラというやつがいます。
ブドウネアブラムシ(葡萄根油虫)は、ブドウ樹の葉や根にコブを生成してブドウ樹の生育を阻害し、やがて枯死に至らせる昆虫である。別名はフィロキセラ(Phylloxera)。19世紀後半、品種改良のためにヨーロッパへ移入したアメリカ原産のブドウ樹に付着していたことで、ブドウネアブラムシへの抵抗力を持っていないヨーロッパブドウ(ヴィニフェラ種)に全滅に近いほどの被害を及ぼした。 via: ブドウネアブラムシ - Wikipedia
フィロキセラから根を守るために、ワインでも接ぎ木を行うとのことでした。
ここはコーヒーも同じで、病気や害虫、寒さに強いロブスタ種を台木にして、アラビカの木を育てるのはポピュラーな方法です。
ワインの栽培方法から学び、転用できる知識や手法もいろいろありそうだなと感じました。
グラス
ワインには、ぶどうの品種や産地にあったグラスというものがあります、ブルゴーニュ、ボルドー、ロゼなどたくさん...
ワインが劇的に旨くなる!ワイングラスの種類とオススメの選び方kaminoshizuku.com
コーヒーのカッピングみたいにグラスを変えてどれが一番そのワインのよさを引き出して美味しく楽しめるかを見極められます。
ここの部分に関しては、コーヒーはまだまだ考えられてないなと感じました。面白いかも。
おわり
まだいろいろ書きたいことがあったのですがキリがなさそうなのでやめておこう...。
ぶどうは、コーヒーに比べ栽培条件がそこまで厳しくなく先進国でも育てることができる品種がたくさんあります。
そういった事情もあり、色々な研究や議論が進み、コーヒーよりも深くその世界が開拓されているように感じました。
コーヒーの目指す先のビジョンのひとつとして、ワインのような嗜好品はあるなと思います。例えば、質のよいものにはそれ相応の対価を抵抗なく支払えるような文化だったり。
諸条件が違う2つの飲み物、コーヒーとワイン。
その2つからお互いに学べることは多いと感じました。
Hello 2016
無事振り返りの記事を書けたので、そのアンサー的な記事を書こうと思います。
2016年、抱負とやりたいことをまとめておいて2017年が来るまでに何回かチラチラと見かけてやりたいと思っていること、決めたことを思い出せるようになったらいいなと思ったので書きます。
テーマ
本当に大切なことにいつも立ち返る
抱負
- コーヒーを通して誰かを幸せにできるようになる
- 焙煎の技術を磨く
- エスプレッソの技術を磨く
- コーヒーについてもっと知識を蓄える
- 農学的な側面からも
- 技術力を磨く
- 座学とともに実装力に重点
- 思考する
やりたいこと
コーヒー
- CoffeeNoteをもっといいサービスに育てる
- API(サーバーサイド)を実装 (年度内)
- 豆を管理する機能を実装
COFFEE HOUSE TOKYOを立ち上げる
コーヒーノキを育て始める
- 焙煎機 (or エスプレッソマシン) を買う
コーヒーの資格(コーヒーマイスター)を取る
エチオピア(or その他生産国)に滞在する
技術
- 時期ごとに取り組んでいることを明確にする
- 技術本を12冊以上(1冊/月)読む
- Ruby on Railsにcontributeする
- Rubyにcontributeする
- 未踏に応募する
その他
- 本を読む => 40冊を目標!(4冊/月)
- 技術本もっと読む(2015年は6冊だった)
- コーヒーに関する本を読む
- その他の本に関しては、古典的名著をもっと読む
- 語学をひとつ始める
- フランス語
- 中国語
- ノルウェー語
- エチオピア (アムハラ語)
- のどれか
- 免許を取る(合宿)
まとめ
今のところかなり本気めにやりたいと思っていることはこのくらい。
どこに関しても、動いてるうちにまだまだやりたいことがどんどん浮かんでくると思うので、そのときは面白い方を選択しながらとにかく早くスタートして、速く実行していけたらいいな。
自由のはずの人生、やりたいことしないともったいない。2016年も自由に夢中になってあっというまだったなと思えるような1年にしよう!
ギー岡で振り返る2015
2015年も、終わり。
今年はギークハウス岡山に、あの北印度神さんが来日して下さり、超本格派なカレーと共に年を明かそうとしています。
せっかくならギークハウスっぽくこの場で2015振り返りエントリー書こう!となり、僕もちょうど書いていた途中だったので、いい感じのタイトルに変更して書き進めてみます。笑
今年も本当に怒涛の一年間で、色々なことがありました。
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2015年振り返り
雑にまとめてたやつ
これまでの人生全部を雑にまとめる機会があったので、最初にそのときのスライドを貼っとく。
以前出た逆求人という就活のイベントで自分のやってきたことをスライドとしてまとめた時のもの。(逆求人、自分がやってきたことをプレゼンするために振り返ってまとめるなんて機会ないと思うし、とてもよいイベントでした。)
そして12/31は、一日ゆっくり時間をとって、2015年で自分が残している記録の振り返りでもしてみた。
2015年12月31日現在、自分がやったことや考えたことを振り返るときにどうしても側にいてほしい相棒が二人いるなーってことに気づいたので、なんとなくメモしとこー。
振り返る相棒たち
1. momento
色々なSNSからデータを引っ張ってきてひとつの場所にまとめ、時系列順順に並べてくれる所謂ライフログ系のアプリ。
自分の場合は、Twitter, Facebook, Instagram, swarm, RSSをメインに連携していて、Twitterにはそのとき思ったこと、感じたことを文字にして投稿するようにしているので、ある年の、ある一日に自分が何をしたのかという記憶を、いろんな断片から鮮やかに蘇らせてくれる。
最近UIの抜本的な刷新があって、ますますいいアプリになった。好きすぎる。好きすぎて付き合いたい。
2. moleskine
ふたつめは、moleskineというノートブック。
自分は、大学に入ったぐらいからずっと無地の単行本サイズのmoleskineを愛用していて、3年ほど書き潰しては買い替え、を繰り返している。
ときどきなんかボーッとしながら思いついたこと考えたことでページを埋めまくったり、あるいは作ってるWebサービスのUIのラフを書いてみたり。ウガンダに滞在している時は、毎日英語で1ページ日記を書いていたりもしたっけ。
なので、書く内容はほんとに適当。自分が手書きで書いたもの、手書きで書きたかった文章は全てmoleskineに集約されている、って状態が心地よくて、なんでもかんでもここに書いちゃってる。
このノートたちは、まさしくアナログな形で自分の人生で一連につながる唯一のものなんじゃないかなと感じてる。これからも、続けていきたいなぁ。
やったこと
2015年にやったことで特に印象に残っていることを挙げてみますー。詳細は時間内に書けそうにないので割愛して、内容の分かりそうなリンクを貼ることにして逃げよう。
1月〜2月
3月
4月
- menewでのアルバイト ... Web周りととかiOS回りのエンジニアバイトとして働き始めました。特に社長には本当にお世話になりました。
- 岡山大学テクノロジーラボ設立
5月〜7月(くらい)
- primaryの仕事...倉敷のめっちゃかっこいい学生団体です。今は倉敷でprimary cafeというカフェをやってる
- 岡山大学珈琲同好会活動 ... パブリックカッピングを主催した
8月〜12月
- 会社の設立・大学休学&&東京勤務(現在進行) ... もちろんこれが自分の中では一番大きいニュースですがひっそりと
- コーヒーアドベントカレンダー
本
サマリー
今年は、特に会社が忙しくて全然本を読めなかった。今確認したらマンガの2冊合わせて23冊...。だいたい月に2冊のペース。やばし。
ウガンダ滞在時には目標の年100冊を読めたので、あの時間があったときと比較してしまってどうしてもつらい。でもがんばって、2016年は50冊は読むようにしよう。月に4~5冊ペース。
今年は技術本とその他の本のバランスはそこまでわるくなかったけど、よくばればまだまだ技術本を読む量を増やしたい。
あとは、古典的名著をたくさん読むことと、コーヒーに関する本をもっと読むこと(今日早速2冊買ってきた。大坊さんの本と、川島さんの本)。
面白かった本
2015年に読了した中で、面白かった本、印象に残った本、楽しかった本たち。
技術書
- リーダブルコード - Dustin Boswell, Trevor Foucher
- Webを支える技術 -HTTP、URI、HTML、そしてREST (WEB+DB PRESS plus) - 山本陽平
- メタプログラミングRuby - Paolo Perrotta
そのほか
- 芸術と青春 - 岡本太郎
- 私の個人主義ほか - 夏目漱石
- アップルを創った怪物 - スティーブ・ウォズニアック
マンガ
- 僕はコーヒーがのめない - 川島 良彰(コーヒーハンター) 吉城 モカ 福田 幸江
まとめ
さよなら2015!!
A Film About Coffeeをみた
この記事はコーヒーアドベントカレンダーの24日目の記事です。
24日が空いちゃったので、書きます。
初めたときには全然埋まってなくて「あぁこれ僕一人で20日くらい書くやつやな...」とか思ってたカレンダーもたくさんのマニアックな方々に書いていただけました。
このカレンダーを楽しみに生きてきた12月ももう終わってしまいます...。来年は何を糧にこの極寒を生き抜けばよいのか。さみしい。
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A Film About Coffee
先日、日本でも公開されたA Film About Coffeeを見てきました。
「究極のコーヒー」とは何か? コーヒーに人生をかけるプロフェッショナル達の熱い仕事ぶりと哲学を追う 世界を席巻するコーヒーカルチャーの"今"を描いたドキュメンタリー
A Film About Coffeeは、サンフランシスコを拠点に活動するCM監督のブランドン・ローパーさんを中心に制作され、もともとアメリカ・イギリスなどで公開されていました。今回この映画を日本に持ち込んでくださったのは、メジロフィルムズという配給会社さんのようです。
もともと日本でもいくつかのコーヒーショップでVimeoでの動画は発売されていたので、僕は先にそちらを見ていました。ですが映画館で改めて見直すと、いろいろ思うところがありすぎて号泣しました。
ということでチラ裏的な内容ですが、映画の内容ではなく、映画を見て感じたことを忘れないように書いておきたいなと思ってこの記事を書くことにしました。
生産者と消費者の関係性
農家の人々の現状
この映画での印象的なシーンはやはり、農場の人たちと、ロースター・バリスタが関わる場面。
Ritual Coffee Roastersのバリスタは、豆を生産しているHondurasの農家の人たちに、彼らが作るコーヒーを知ってもらおうと、エスプレッソとマキアートを淹れます。
コーヒーを作っている本人たちが自分たちの豆はおろかコーヒー自体飲んだことがないという状況は全く珍しいことではなく、僕がホームステイしていたウガンダのコーヒー農家のみんなも、やはりそうでした。
ダイレクトな取引
農家の人たちが自分たちの作っているものがどんな経路を経て僕たちみたいな消費者に届き、彼らの価値となっているかを知ってもらうメリットはたくさんあります。
生産者が、質を重視して農作物を育てる。その質が、ダイレクトに価値となって返ってくるような流通を作る。
そうすることで、消費者はより質の高い美味しいコーヒーを飲むことができ、生産者を含めたコーヒーをつくる人々にその価値を還元することができるようになります。
透明な流通経路
ここに関しては賛否両方あると思いますが、僕は基本的にはここでの「生産者を含めたコーヒーをつくる人々」はできるだけシンプルに少なく、透明な流通経路になる方がいいと考えています。
農家の方々がその生産の価値に対する対等な対価を享受できていない理由の一つに、仲介のマージンがあると思っています。
コーヒー(アラビカ)は標高の高いところで生産されるために、大抵の生産者が大きい街からは離れて暮らしていて、コーヒーの精製の最終段階を行える施設があるような大きい街への豆の輸送は、仲介に頼らざるを得ないという現状もこの状況を助長しています。
この経路を極力シンプルに、極端な例だと「生産者 => ロースター => 消費者」のような流れをつくることで生産者と消費者のよりよい関係性を作り出すことができるのではないかという思いが、この映画で一層強くなりました。
サードウェーブコーヒーと缶コーヒー
「サードウェーブコーヒー」の抱える2つのジレンマ
昨今のコーヒーシーンは、"サードウェーブコーヒー"なんて呼ばれています。A Film About Coffeeのテーマもこれにモロに絡んでいて、このムーブメントを代表するロースターさんがたくさん取り上げられます。
サードウェーブコーヒーの定義はたくさんあると思いますが、僕は「生産段階を含めた、"農作物としてのコーヒー"の価値を見直す」動きだと解釈しています。
前述した事柄を考慮すると、確かに僕もこの流れ自体にはとても賛成です。ですが、サードウェーブの向かう先に個人的には2つのジレンマを感じています。
質の高くないコーヒーの排除
一つ目のジレンマは、「じゃあ質の低いコーヒーはどうなるの?」ということ。
サードウェーブコーヒーでは、「質に見合った価値を農家に還元する」という場所を目指していると僕は考えています。ですが、ロブスタを伝統的に育てていたり、価値のあるコーヒーを作るための教育を受けることができないなどでといった事情を持つ人々はどうなるのか。。。
人々が高品質なスペシャリティコーヒーに関心を向け、コーヒーの本当の美味しさに気付くことはめちゃくちゃ素敵なことだと思います。ロブスタ種や、缶コーヒー自体が全般的に質が低いとは決して言いませんが、一般的にはそう理解されています。そんなロブスタも混ぜられた缶コーヒーが日本で売れなくなることで生計が立てられなくなってしまう人たちがたくさんいることを、忘れてはいけないと思います。
仲介者の存在
二つ目のジレンマは、「それまで仲介者として生計を立てていた人たちはどうなるの?」ということ。
サードウェーブコーヒーを語る上で大切だと個人的に思っている要素として、トレーサビリティー)があります。
トレーサビリティ(英: traceability)は、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいう。日本語では追跡可能性(ついせきかのうせい)とも言われる。
via: トレーサビリティ (流通) - Wikipedia
このトレーサビリティーを向上する一番シンプルな方法が、農家とのダイレクトな取引です。
実際に最近では、北欧やアメリカ西海岸などを中心に農家と直接契約を行っているロースターも増えてきました。
ですがこれは農家の方々により妥当な価値を還元できるようになる一方で、仲介として働いている人たちの職を奪うことになります。
これらのような、サードウェーブコーヒーの裏にあるジレンマをどう解決できるのか、僕にはまだいい方法が思いついておらず、サードウェーブコーヒーには賛成しつつバンザイ!とは言い切れずにいます。
自分にできること・やりたいこと
映画を観終わって、自分にだってできることもたくさんあるのではないか、と焦りを感じたので、今やっていること、これからやりたいことをメモして忘れないようにしておきたいなと思います。
コーヒーノート
今は、昨年くらいからやっているCoffeeNoteのプロジェクトを再開して進めています。
CoffeeNoteは、もともとは僕個人の欲しいを叶えるアプリから始まり、消費者の部分から何か変えていきたいという思いで開発を進めています。今はAPIを作成中で、今年度中に今動いてるアプリをAPI経由で動かせるように移行したいと思っています。
CoffeeNoteで、コーヒーの楽しみ方を知ってくれる人たちが増えてくれれば本当に嬉しい。コーヒーに関心を示してくれる人たちが増えれば、社会も変わると思う。
COFFEE HOUSE TOKYO
「焙煎機やエスプレッソマシンのシェアリングができる場所」 + 「コーヒー関連で何かしてる人たち、コーヒーが好きな人たちが集まれる場所」 を作りたいなと構想を進めています。
その場所から、コーヒーをトピックにして身近で小さいミクロな部分から、世界のコーヒー流通といったマクロなところまで変えていけるようなプロジェクトがたくさんでてくれば、という思いを込めながら進めていこうと思っています。(今の仕事の関係でどのくらい動けるか分かりませんが...)
生産者という面でも
自分が日本に住んでいるというのもあり、消費者側のプロダクトを作ってしまいがちなので、生産者も巻き込めるようなプロダクトまたはサービスを作りたいなとずっと思っています。
ちゃんとアイディアが固まったら、動き出したい。
おわりに
ということで、いろいろと溢れる思いを書いてきましたが、音楽と美しい映像と相まって、1から10000くらいまでのコーヒーの魅力が詰まっていて、この映画を見た後には「うまいコーヒーが飲みたい...」とひたすら思わせてくれるような素敵な映画です。
これからも新宿だけでなく大阪、名古屋、横浜などで上映されるようなので、コーヒー好きな方に限らず、ご興味ある方ぜひぜひ見てください!
日本版Trailer!